#04 恋するふたりのナイアガラ・シネマ紀行 その1

 「30代、独身、男性」という典型的なナイアガラーから抜け出したものの、れんたろうは仕事が忙しく新婚旅行に行けず、「シネマ紀行」のバーチャル・ハネムーンへと旅だったのでした。

新郎 披露宴の入場曲にも使った『恋するふたり』の後半に、「白い恋人たち」の音楽が、エッセンスとして登場しているね。







新婦 え?どこかしら?

新郎 「さっそわれった こっころにー」ていうところ。バックの演奏を聴くと、大滝さんのリクエストに応えて、井上鑑氏が入魂のストリングス・アレンジをしているのが分かる…。
ちなみにここの歌詞は、初期のドラマ予告編バージョンでは「さっそわれ とっまどい」という歌詞で歌われていたよ。

新婦 で、大滝さんて桑田佳祐のファンなの? 「白い恋人達」を自分の曲に取り入れるなんて。

新郎 ガビーン。
桑田佳祐じゃなくて、映画音楽の方の「白い恋人たち」だよ。
映画「白い恋人たち」は1968年にフランス、グルノーブルで開催された第10回冬季オリンピックのドキュメンタリー映画なんだ。
名作「男と女」で知られるクロード・ルルーシュ監督が手がけているよ。映画音楽はフランシス・レイが作曲している。
歌詞はピエール・バルーが担当してるけど、彼は、倉本聡が脚本を書いた大作日本映画「海へ− See You −」の主題歌、「風のバラ」も手がけているね。
ちなみに「海へ− See You −」の映画音楽は宇崎竜童だよ。

新婦 あなた、外国映画のビデオを観て旅行へ行ったつもり、で済まそうとしてもダメよ。

新郎 あたー。
新婦とかけて新譜ととく。
その心は、待ってるうちがハナなのよ。

新婦 何くだらないこと言ってるの。「ナイアガラ・シネマ紀行」は、今回で打ち止めよ!








というわけで、「恋するふたりのナイアガラ・シネマ紀行」は…、
続かないかもしれません。



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